うだつが上がらない
「うだつが上がらない人」などのように使う「うだつが上がらない」という言葉。
「うだつが上がらない」は、「うだつがあがらない」と読みます。
「うだつが上がらない」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「うだつが上がらない」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
うだつが上がらないの意味
「うだつが上がらない」には次の意味があります。
・地位・生活などがよくならない。ぱっとしない。(出典:デジタル大辞泉)
「うだつ」は「日本家屋の屋根に取り付けられる防火壁」のことで、漢字では「梲」や「卯建」や「宇立」と書きます。
「うだつ」は装飾的な意味もあり、裕福な家が競うように立派なうだつを屋根に上げるようになったところから、地位や生活などがよくならないことを「うだつがあがらない」と言うようになったとされています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・うだつが上がらないなら上がらないなりに、人の二倍三倍働いて、自分の奥さんと子供達を幸せにしないと。
(出典:時雨沢恵一『キノの旅 第04巻』)
・夫は世間的に名の知れた会社に勤めてはいるが、うだつが上がらない。
(出典:森村誠一『夢の原色』)
・この村にとどまっていても、いっこうにうだつが上がらないので、一勝負するため東京へ出て行くという。
(出典:星亮一『最後の幕臣 小栗上野介』)
・グラールの人々が、彼をうだつが上がらないと評することなど、かまわないような気がするのだった。
(出典:荻原規子『西の善き魔女5 闇の左手』)
・きっと、うだつが上がらない男がストレス解消で作っているのだとコニーは思っていた。
(出典:難波利三『てんのじ村』)
類語
・三下(さんした)
意味:取るに足らない者。下っ端の者。また、取るに足らないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・鳴かず飛ばず(なかずとばず)
意味:将来の活躍に備えて行いを控え、機会を待っているさま。また、何の活躍もしないでいるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・燻る(くすぶる)
意味:地位・境遇などが向上しないままでいる。 (出典:大辞林 第三版)
・不遇(ふぐう)
意味:才能を持ちながらもめぐりあわせが悪くて世間に認められないこと。(出典:デジタル大辞泉)