需要
「需要が高まっている」などのように使う「需要」という言葉。
「需要」は、音読みで「じゅよう」と読みます。
「需要」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「需要」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
需要の意味
「需要」には次の二つの意味があります。
1 もとめること。いりよう。
2 家計・企業などの経済主体が市場において購入しようとする欲求。購買力に裏づけられたものをいう。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
需要の意味①「もとめること。いりよう。」
「需要」の一つ目の意味は「もとめること。いりよう。」です。
手に入れたいと思う気持ちそのものを表します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・需要のあるところ、地から湧いたようにあらわれたのが夜の女である。
(出典:稲垣史生『考証[時代劇]』)
・だが、表面の華々しさが消えたぶん、地道な需要が根をおろしたようだ。
(出典:阿部牧郎『不倫の戦士たち』)
類語
・入り用(いりよう)
意味:必要であること。また、そのさま。にゅうよう。(出典:デジタル大辞泉)
・要望(ようぼう)
意味:物事の実現を強く求めること。(出典:デジタル大辞泉)
・懇請(こんせい)
意味:心を込めてひたすら頼むこと。また、その頼み。(出典:デジタル大辞泉)
・嘆願(たんがん)
意味:事情を詳しく述べて切に願うこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
需要の意味②「家計・企業などの経済主体が市場において購入しようとする欲求。購買力に裏づけられたものをいう。」
「需要」の二つ目の意味は「家計・企業などの経済主体が市場において購入しようとする欲求。購買力に裏づけられたものをいう。」です。
市場において、対価を支払うことを前提とした欲求を指します。
対義語は「供給」。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そして需要が増加しないであろうから供給もまた増加しないであろう。
(出典:リカード・デイヴィッド『経済学及び課税の諸原理』)
・それの需要の一つは、このムダや不経済を防ごうという処にあるようだ。
(出典:戸坂潤『世界の一環としての日本』)
・市場の商品と同様に、最大の需要のある徳は最多重に生産されるであろう。
(出典:吉田秀夫『人口論』)
・健康ブームのおかげで需要が伸び、村の一番の収入源になっているそうだ。
(出典:鳥飼否宇『中空』)
・オコシップは木材の需要が増えたために、夏でも山に働きに出かけた。
(出典:上西晴治『十勝平野(上)』)
・一定の要求に資力が伴うて来て、始めてそれが需要となるのである。
(出典:河上肇『貧乏物語』)
類語
・デマンド
意味:需要。要求。請求。(出典:デジタル大辞泉)
・ニーズ
意味:(市場の潜在的な)要求。需要。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・特需(とくじゅ)
意味:特別の需要。(出典:デジタル大辞泉)
・外需(がいじゅ)
意味:外国からの需要。(出典:デジタル大辞泉)