既得権益
「既得権益がおびやかされる」などのように使う「既得権益」という言葉。
「既得権益」は、音読みで「きとくけんえき」と読みます。
「既得権益」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「既得権益」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
既得権益の意味
「既得権益」には次の意味があります。
・国や地域・組織などが、法的根拠に基づき、以前から獲得している権利と利益。(出典:デジタル大辞泉)
「既得権益がおびやかされる」で「自分たちのものとして手に入れていた権利と利益について、それを失う危険にさらされる」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・既得権益を長期にわたって守り維持するための活動を彼らはおこなう。
(出典:片岡義男『日本語の外へ(下)』)
・一方で、既得権益の中に立てこもろうとする人たちは現状を守ろうとする。
(出典:茂木健一郎『思考の補助線』)
・政治家や役人の既得権益を激しく攻撃する一方、常に大衆の利益と安全を優先して論じられていた。
(出典:山本弘『神は沈黙せず』)
・この関係は他の勢力の既得権益を侵さなかったため、非常に具合がよく、およそ一世紀あまりも続いた。
(出典:小川一水『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』)
・このような平和は、日本にとって、戦後最大の既得権益となったのではないか。
(出典:片岡義男『日本語の外へ(上)』)
類語
・利権(りけん)
意味:利益を得る権利。特に、業者が政治家や役人と結託して獲得する権益。(出典:デジタル大辞泉)
・独占(どくせん)
意味:特定の資本が他の競争者を排除し、生産と市場を支配している状態。(出典:デジタル大辞泉)
・役得(やくとく)
意味:その役目についていることによって得られる特別の利得や特権。(出典:デジタル大辞泉)
・既得権(きとくけん)
意味:一たび獲得した権利。法的根拠に基づき、すでに獲得している権利。(出典:デジタル大辞泉)