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往生際とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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往生際

「往生際が悪い」などのように使う「往生際」という言葉。

「往生際」は、「おうじょうぎわ」と読みます。

「往生際」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「往生際」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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往生際の意味

「往生際」には次の二つの意味があります。

1 死に際。
2 ついにあきらめなければならなくなった時の態度や決断力。(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

往生際の意味①「死に際。」

「往生際」の一つ目の意味は「死に際」です。

「往生」とはもともと仏教用語で、現世を去って極楽浄土に生まれ変わることを意味し、転じて「死ぬこと」を意味します。
それに「時」や「場合」という意味を持つ「際」がつき、まさに死ぬ瞬間のことを表した言葉です。
主に、この言葉の後に「良い」「悪い」がついて、気持ちよくあるいは潔く死ぬかどうか、といった意味で用いられます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・あのままわたしが死んだとしたら、わたしは実に往生際のいい人間として、語り伝えられたことだろう。
(出典:三浦綾子『塩狩峠 道ありき』)

・そいつの言葉によると、猫ほど往生際の悪い動物はないそうです。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル2] 横溝正史 「本陣殺人事件」』)

・死ぬまで疲れていたなんて往生際が悪いではないか。
(出典:米谷ふみ子『過越しの祭』)

・これは死に際しては大切な美点で、正直に言って僕らはかなり往生際のいゝ方です。
(出典:ベルナノス『田舎司祭の日記』)

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類語

臨終(りんじゅう)
意味:人が死のうとするまぎわ。死にぎわ。末期。また、死ぬこと。(出典:デジタル大辞泉)

今際(いまぎわ)
意味:もうこれ限りという時。死にぎわ。(出典:デジタル大辞泉)

最期(さいご)
意味:命の終わるとき。(出典:デジタル大辞泉)

末期(まつご)
意味:人の死のうとする時。(出典:デジタル大辞泉)

往生際の意味②「ついにあきらめなければならなくなった時の態度や決断力。」

「往生際」の二つ目の意味は「ついにあきらめなければならなくなった時の態度や決断力。」です。

「往生」が死ぬことを表すことから転じて、物事や事象が終わると決定づけられた際の、人の態度や身の引き方を意味します。
こちらの意味でも前後に「良い」「悪い」をつけて用いられ、あきらめがいいか悪いかを言及するときに使われます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・我ながら往生際が悪いと承知しているが、それも仕方あるまい。
(出典:五條瑛『冬に来た依頼人』)

・心の整理もつかないままに、別れた妻についてしゃべりちらす往生際の悪さ。
(出典:藤堂志津子『やさしい関係』)

・みなさんお行儀がよすぎるというか、往生際がよすぎるというか、根性がないと言おうか。
(出典:梅田みか『愛人の掟1』)

・かといって大人しく引き下がるほど往生際はよくない。
(出典:池上永一『テンペスト2 花風の巻』)

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類語

引際(ひきぎわ)
意味:それまでの地位・立場などから退くときの時期や身の処し方。ひけぎわ。(出典:デジタル大辞泉)

引時(ひきどき)
意味:物事から手を引いたり、引退・退出したりするのに適当な時期。(出典:デジタル大辞泉)

引け際(ひけぎわ)
意味:地位・職務などから身を引くまぎわ。ひきぎわ。(出典:デジタル大辞泉)

年貢の納め時(ねんぐのおさめどき)
意味:悪事をしつづけた者が、捕まって罪に服する時。転じて、物事をあきらめなくてはならない時。(出典:デジタル大辞泉)

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