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丙午とは?意味や使い方・例文をわかりやすく解説

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丙午

「丙午の年」などのように使う「丙午」という言葉。

「丙午」は、訓読みで「ひのえうま」と読みます。

「丙午」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「丙午」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。

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丙午の意味

「丙午」には次の二つの意味があります。

1 十干と十二支とを組み合わせたものの第四三番目。
2 ①にあたる年に生まれた女。
(出典:精選版 日本国語大辞典)

それぞれの意味や使い方については下記の通りです。

丙午の意味①「十干と十二支とを組み合わせたものの第四三番目。」

「丙午」の一つ目の意味は「十干と十二支とを組み合わせたものの第四三番目。」です。

十干(じっかん)とは、「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)、戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)、辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」の10種類、十二支とは「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)、亥(い)」の12種類で、60種類ある組み合わせのうちの、43番目にあたります。
陰陽五行説によると、丙も午も火の性を表すところから、これにあたる年は火災の発生が多いという俗信があります。
また、江戸時代以来、この年に出生した者は気性が激しく、ことに女性は夫となった男性を早死にさせるという迷信がはびこり社会に根強く浸透しました。
そのため丙午生まれの女性は縁談の相手として忌避されるという不幸を招きました。
今日でもこの迷信のため、 1966年に出生率が低下するという現象が起こりました。

小説などでの具体的な使い方は下記の通り。

使い方・例文

・或る地方では明治三十九年の丙午の年に生児が少かったという事実もある。
(出典:喜田貞吉『特殊部落の人口増殖』)

・その理由は、丙午の年であるために、縁が遠いのを苦にしてである。
(出典:丘浅次郎『改善は頭から』)

ヒノエウマ生まれを粗末に扱うとバチがあたる気のして、恐ろしかぁ。
(出典:大道珠貴『裸』)

・もともと、毛毬と同学年の女たちは大半が、丙午の生まれである。
(出典:桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』)

丙午の年なので、子を作らないようにと。
(出典:星新一『夜明けあと』)

丙午の意味②「①にあたる年に生まれた女。」

「丙午」の二つ目の意味は「①にあたる年に生まれた女。」です。

迷信が浸透し、「丙午」という言葉は、その言葉だけで丙午の年に産まれた女性を意味するうようになりました。
直近で言えば1966年生まれの女性、ということになります。

小説などでの具体的な使い方は下記の通り。

使い方・例文

・だがともかくとしてひのえうまを笑って語れるのは閑子の発展だと思った。
(出典:壺井栄『妻の座』)

・そやけどね、小倉のばあちゃんが丙午はいけんち、どうしても言うてからね。
(出典:リリー・フランキー『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』)

・この私が丙午なのを百も承知で女房にしておいて、午歳が強情で縁遠いもないもんだ。
(出典:青島幸男『人間万事塞翁が丙午』)

・「もしかしてあたしが丙午のせいかも」 と今さらのように自分の生まれ年をうらめしく思っていた。
(出典:青島幸男『人間万事塞翁が丙午』)

・奧さんは突然緘默を破つて、「なんにしろ丙午なのだから」と、獨言のやうに云つた。
(出典:森鴎外『半日』

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