他人行儀
「他人行儀に接する」などのように使う「他人行儀」という言葉。
「他人行儀」は、音読みで「たにんぎょうぎ」と読みます。
「他人行儀」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「他人行儀」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
他人行儀の意味
「他人行儀」には次の意味があります。
・ 他人に対するように、改まった、よそよそしいふるまい。(出典:精選版 日本国語大辞典)
わかりやすく言うと「距離のあるそっけない態度」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・姉弟というには他人行儀な呼び方だが、疎遠になっていたせいだろうか。
(出典:谷瑞恵『伯爵と妖精 第11巻 花嫁修業は薔薇迷宮で』)
・俊助は次第に二人の間の他人行儀が、氷のように溶けて来るのを感じた。
(出典:芥川竜之介『路上』)
・彼は最後に男に他人行儀な挨拶をすると、あわただしく帰って行った。
(出典:吉田知子『無明長夜』)
・でもいつまでも鈴木くんって呼んでるのも他人行儀だし。
(出典:乾くるみ『イニシエーション・ラブ』)
・その他人行儀さが、急に招かれざる客としての自分を意識の中に喚び起す。
(出典:福永武彦『風土』)
類語
・水臭い(みずくさい)
意味:よそよそしい。(出典:デジタル大辞泉)
・我関せず(われかんせず)
意味: 周囲で何が起こっても我関せずと見向きもしない。 (出典:デジタル大辞泉)
・何処吹く風(どこふくかぜ)
意味:自分には全く関係・関心がないというように、知らん顔をすること。(出典:デジタル大辞泉)
・余所余所しい(よそよそしい)
意味:親しみがない。(出典:デジタル大辞泉)
・邪険(じゃけん)
意味:相手の気持ちをくみ取ろうとせずに、意地悪くむごい扱いをすること。(出典:デジタル大辞泉)