禊
「禊が済んで復帰する」などのように使う「禊」という言葉。
「禊」は、訓読みで「みそぎ」と読みます。
「禊」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「禊」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
禊の意味
「禊」には次の意味があります。
・身に罪や穢(けが)れのある者、また神事に従事しようとする者が、川や海の水でからだを洗い清めること。(出典:デジタル大辞泉)
「禊」とは、水で穢れを落とす儀式のことです。
転じて、罪や失敗などを許してもらうための行動を指す場合もあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そして、最浄い水の到るのを待つて、神に告げて、神の禊ぎをとり行ふ。
(出典:折口信夫『河童の話』)
・いっしょにわたしも禊をしているのだったとお咲は思う。
(出典:石牟礼道子『十六夜橋』)
・我々は時計とカレンダーの虜だ。それが苦痛の元凶になる時もあるが、禊になることもある。これという理由も根拠もなくても、時が経ち日が進んだだけで、気がかりの素が薄れることがある。
(出典:宮部みゆき『名もなき毒』)
・都から伊勢へと向かう斎王は、旅のところどころで禊を行なった。
(出典:内田康夫『斎王の葬列』)
・そう、私の中に根強く残る不快感とは、彼女に「禊」を求める気持ちなのである。
(出典:中村うさぎ『屁タレどもよ!』)
類語
・厄払い(やくはらい)
意味:神仏に祈るなどして、身についたけがれを払い落とすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・垢離(こり)
意味:神仏への祈願や祭りなどの際、冷水を浴び身を清めること。(出典:デジタル大辞泉)
・物忌み(ものいみ)
意味:公事、神事などにあたって、一定期間飲食や行動を慎み、不浄を避けることをいう。(出典:デジタル大辞泉)
・浄罪(じょうざい)
意味:罪をきよめること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・清める(きよめる)
意味:けがれや汚れを除き去って清らかにする。(出典:デジタル大辞泉)