一意専心
「一意専心問題の解決に努める」などのように使う「一意専心」という言葉。
「一意専心」は、音読みで「いちいせんしん」と読みます。
「一意専心」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一意専心」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一意専心の意味
「一意専心」には次の意味があります。
・(副詞的に用いて)わき目もふらず心を一つのことだけに注ぐこと。(出典:デジタル大辞泉)
「一意専心」をわかりやすく言うと「他のことが目に入らないほど、対象に熱心に取り組むこと」です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一意専心して真剣にジュリアンの肖像を描こうと努めたがうまくできなかった。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(下)』)
・しかしそれを満足させ、安心させて、一意専心舞台的訓練を積ませる方法はないものでせうか。
(出典:岸田国士『幕は開かない』)
・今回は、選手の一人たりとも死の危険に曝されぬようにするために、我々はこのひと夏かけて一意専心取り組んだのじゃ。
(出典:ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 04a ハリー・ポッターと炎のゴブレット(上)』)
・彼が真っ直ぐに戸口から歩み去った様子は、まるで一意専心の権化のようであった。
(出典:クリスティ/松本恵子訳『エッジウェア卿の死』)
・第一はこのまま会社へ来年三月まで勤めている一方、一意専心受験勉強をし、医者の学校に入ることであります。
(出典:山田風太郎『戦中派虫けら日記』)
類語
・無我夢中(むがむちゅう)
意味:一つのことに心を奪われて我を忘れてしまうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・一生懸命(いっしょうけんめい)
意味:命がけで事にあたること。一心に骨折ること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・専心(せんしん)
意味:心をひとつの物事に集中すること。他に心を移さないで励むこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・専一(せんいつ)
意味:他を顧みないで、ある物事だけに力を注ぐこと。(出典:デジタル大辞泉)
・耽溺(たんでき)
意味:一つのことに夢中になって、他を顧みないこと。(出典:デジタル大辞泉)