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蕩けるとは?意味や使い方・例文をわかりやすく解説

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蕩ける

「口の中で蕩ける」などのように使う「蕩ける」という言葉。

「蕩ける」は、訓読みで「とろける」と読みます。

「蕩ける」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「蕩ける」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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蕩けるの意味

「蕩ける」には次の三つの意味があります。

1 固まっていた物が溶けて軟らかくなる。また、液状になる。
2 心のしまりがなくなる。(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味や使い方については下記の通りです。

蕩けるの意味①「固まっていた物が溶けて軟らかくなる。また、液状になる。」

「蕩ける」の一つ目の意味は「固まっていた物が溶けて軟らかくなる。また、液状になる。」です。

最初に例で用いた「口の中で蕩ける」という表現は、この意味合いで使われます。

小説などでの具体的な使い方は下記の通り。

使い方・例文

・食べたいと思っていたものだけに、口の中でとろけるようなうまさだった。
(出典:井上靖『崖(下)』)

・このままどろどろととろて消えたとしても後悔しないかもしれない。
(出典:牧野修『だからドロシー帰っておいで』)

・その法を用いればおなごの体はけるものか、その教授をうつもりであった。
(出典:司馬遼太郎『国盗り物語』)

・鍋の中でとろけるほど煮込んだ薩摩芋さつまいもの上に、蕎麦そば粉を入れて掻き混ぜる。
(出典:岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』)

・実際、頭はもうぐらぐらで目玉がとろそうに眠かったのも確かだ。
(出典:久美沙織『小説 エマ 2』)

蕩けるの意味②「心のしまりがなくなる。」

「蕩ける」の二つ目の意味は「心のしまりがなくなる。」です。

意味①の意味から転じて、固い心が柔らかく穏やかになっていく様を指して用いられます。

小説などでの具体的な使い方は下記の通り。

使い方・例文

とろけるような沈黙のなかで二人の心は一つになった。
(出典:ルブラン/野内良三訳『ルパン対ホームズ』)

・俺の足の近くに座りこんで、何かと言及はしないがとろた微笑で見上げてくる。
(出典:入間人間『電波女と青春男 第1巻』)

・彼は真摯な表情をしている時、最も私をとろさせる。
(出典:岩井志麻子『恋愛詐欺師』)

・とにかく美人で、蕩けるような綺麗な声でその上お芝居がうまい。
(出典:吉本明光『お蝶夫人』)

・それから蕩けるような笑顔を俺に振り向ける。
(出典:海堂尊『チーム・バチスタの栄光(下)』)

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