脱力
「力が抜けて脱力する」などのように使う「脱力」という言葉。
「脱力」は、音読みで「だつりょく」と読みます。
「脱力」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「脱力」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
脱力の意味
「脱力」には次の意味があります。
・体から力が抜けること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
例えば、「安心から脱力する」で「安心して緊張が解けて体から力が抜ける」という意味になります。また、「気が抜ける」という意味もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・それが道策にもわかったらしく、急に脱力したように下を向いてしまった。
(出典:冲方丁『天地明察』)
・同時に俺に寄りかかってきたのは、瞬間的な緊張と、それに続く脱力だ。
(出典:大迫純一『神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター』)
・足の重みが踏み台にちゃんとかかったときは、思わず脱力してしまった。
(出典:岸本葉子『家にいるのが何より好き』)
・抵抗するだけの力も残されていないらしく、脱力して泥のなかに寝そべった。
(出典:松岡圭祐『千里眼 美由紀の正体 下』)
・残っているはずの体力が、すっかり抜けきってしまったような脱力感があった。
(出典:夢枕獏『悪夢喰らい』)
・敏夫は自分でも、脱力しているのか、怒っているのかが分からなかった。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
・魂の底を突き抜けて虚無の中にまで沈んだような、脱力の沈黙であった。
(出典:岡本かの子『決闘場』)
・脱力するような言葉だったが、しかし、多分それは嘘じゃないだろう。
(出典:西尾維新『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』)