土下座
「土下座する」などのように使う「土下座」という言葉。
「土下座」は、音読みで「どげざ」と読みます。
「土下座」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「土下座」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
土下座の意味
「土下座」には次の二つの意味があります。
1 昔、貴人の通行の際に、ひざまずいて額を低く地面にすりつけて礼をしたこと。
2 申し訳ないという気持ちを表すために、地面や床にひざまずいて謝ること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
土下座の意味①「昔、貴人の通行の際に、ひざまずいて額を低く地面にすりつけて礼をしたこと。」
「土下座」の一つ目の意味は「昔、貴人の通行の際に、ひざまずいて額を低く地面にすりつけて礼をしたこと。」です。
日本古来の礼法とされています。
江戸時代に大名の通行時、庶民は土下座をさせられていたことが広く知られています。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・刀を置き、土下座してしまったおげ丸を見て、塔之介はまた戻りかけた。
(出典:山田風太郎『忍法封印いま破る』)
・門内にはかなりの人数の家臣が出ていて、急に土下座して迎えた。
(出典:大佛次郎『赤穂浪士(下) 〓あり』)
・そうでなくっちゃおめえ、二本差しのお侍が土下座なんぞできるもんか。
(出典:浅田次郎『壬生義士伝 下』)
・これだけはなれていれば、土下座をしなくとも罪にはなるまい。
(出典:上橋菜穂子『守り人シリーズ1 精霊の守り人』)
・われわれの宮廷では、たとえ皇帝の御前であろうとも土下座はせぬ。
(出典:バローズ/小西宏訳『火星の幻兵団』)
土下座の意味②「申し訳ないという気持ちを表すために、地面や床にひざまずいて謝ること。」
「土下座」の二つ目の意味は「申し訳ないという気持ちを表すために、地面や床にひざまずいて謝ること。」です。
最大級の謝罪の意を示すときに土下座を行うことがあります。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・土下座され、できる限りのことはするから籍を抜いてくれと頼まれた。
(出典:山本文緒『プラナリア』)
・もし今度山本先生にどこかで出会ったら土下座して詫びなきゃならん。
(出典:筒井康隆『不良少年の映画史 PART1』)
・土下座までする彼の姿を見ていると、芝居とわかりつつ、哀れに思えた。
(出典:東野圭吾『容疑者Xの献身』)
・謝っても許して貰えないかも知れないけどとにかく土下座して、逃げる!
(出典:有沢まみず『いぬかみっ!11』)
・そして、これ、このとおりだ、と土下座をして床に頭をこすりつけました。
(出典:吉村達也『ついてくる』)