蛙の子は蛙
「蛙の子は蛙だから親の後を継いだ」などのように使う「蛙の子は蛙」という言葉。
「蛙の子は蛙」は、訓読みで「かえるのこはかえる」と読みます。
「蛙の子は蛙」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蛙の子は蛙」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
蛙の子は蛙の意味
「蛙の子は蛙」には次の意味があります。
・ 子は親のたどった道を歩むものだ、また、凡人の子は凡人にしかなれないものだ、の意。(出典:デジタル大辞泉)
本来蛙の子はオタマジャクシで、蛙とは似ても似つかない姿をしているのですが、成長すると結局蛙になってしまうことが由来です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・親父も兄貴くらいの頃から、死んだ爺さんの秘書やってたっていうから、蛙の子は蛙ってことか。
(出典:今邑彩『翼ある蛇(「蛇神」シリーズ第2巻)』)
・蛙の子は蛙で、僕は数学や物理は低能だが、この方面丈けは知らず識らずの裡に心掛けている。
(出典:佐々木邦『親鳥子鳥』)
・それでも、「蛙の子は蛙」という諺もあるように、長い歴史の中では、何代にもわたりすぐれた科学者を輩出させたという一族が存在する。
(出典:小山慶太『科学者はなぜ一番のりをめざすか』)
・高野山に遣られて、得度したなごりがこの青頭なれど、所詮は、蛙の子は蛙になるよりほかはござらぬ。
(出典:柴田錬三郎『(柴錬立川文庫1) 猿飛佐助』)
・挨拶状をもらったあとで、表で会ったので、声をかけると、 「やっぱり、蛙の子は蛙です」 という。
(出典:戸板康二『ちょっといい話』)
・蛙の子は蛙とはよく云ったものだ。おれ達を見習ってちっと黙っていろ。
(出典:岡本綺堂『蟹満寺縁起』)
・蛙の子は蛙、という言葉の意味が、元は否定的なものだったと読んだのは何かの雑誌でだったと思う。
(出典:堀田あけみ『愛をする人』)