しどろもどろ
「しどろもどろな返答」などのように使う「しどろもどろ」という言葉。
「しどろもどろ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「しどろもどろ」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
しどろもどろの意味
「しどろもどろ」には次の意味があります。
・言葉の使い方や話の内容などが、とりとめなく、ひどく乱れたさま。(出典:デジタル大辞泉)
言葉や話に限らず、行動や態度の、たいそう乱れるさまにも使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・彼はしどろもどろになりながらも、これまでの経緯や人物の紹介をした。
(出典:飛鳥部勝則『バベル消滅』)
・その時に話がしどろもどろになったり、矛盾が出てきたりしたらまずい。
(出典:東野圭吾『赤い指』)
・こういっこういった伝達の例がないために、しどろもどろの表現になっていた。
(出典:梶尾真治『百光年ハネムーン』)
・質問する方も要領を得なかったが、答えるこちらはいっそうしどろもどろ。
(出典:芦辺拓『月蝕姫のキス』)
・には稀な女性を見つけて愕いたのか、挨拶の言葉もしどろもどろであった。
(出典:森村誠一『ホーム アウェイ』)
・顔といえば、僕は俊雄君の顔を考えるたびに、しどろもどろになるのである。
(出典:太宰治『正義と微笑』)
・人間の想像のしどろもどろを わたしが当分起らぬようにして上げた。
(出典:森鴎外『ファウスト』)
・私はしどろもどろになるのを必死になっておさえ、ゆっくりと微笑した。きっと眼がいやらしく鋭く光り、微笑は頬をひきつったように歪めたことであろう。
(出典:開高健『青い月曜日』)