だんまり
「だんまりを決め込む」などのように使う「だんまり」という言葉。
「だんまり」は、漢字で「黙り」と書きます。
「だんまり」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「だんまり」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
だんまりの意味
「だんまり」には次の意味があります。
・だまっていて、ものを言わないこと。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
「だんまり」はもともと歌舞伎の演出の一つで、「暗闇の中で無言でお互いに探り合うこと」を意味する言葉ですが、転じて「だまったままでいること」という意味で使います。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・だんまりはいいがね、いつまでもいつまでも立って見ているのだからね。
(出典:長谷川時雨『旧聞日本橋』)
・いまはだんまりを決め込んでいる宮沢首相にもできることはひとつある。
(出典:高杉良『金融腐蝕列島(上)』)
・私達は家の中へ入って、差し向いに腰を下ろして、だんまりでいました。
(出典:ツルゲーネフ/米川正夫訳『片恋・ファウスト』)
・話し合っているのでしょうが、声が聴えないので、だんまりの芝居のようです。
(出典:織田作之助『アド・バルーン』)
・双方だんまりでいるだけに、心は一層険悪になったはずである。
(出典:海音寺潮五郎『列藩騒動録(一)』)
・家庭教師の木村君も、だんまり屋で何を考えているのか分らないな。
(出典:福永武彦『加田伶太郎全集』)
・家に帰って母親がだんまり作戦に出ていても、全く気が重くならなくなった。
(出典:群ようこ『無印親子物語』)
・一同は息もつかず、あっけにとられて、このだんまり芝居を見ていた。
(出典:クイーン/石川年訳『シャム双子殺人事件』)