市松模様
「市松模様柄」などのように使う「市松模様」という言葉。
「市松模様」は、音読みで「いちまつもよう」と読みます。
「市松模様」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「市松模様」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
市松模様の意味
「市松模様」には次の意味があります。
・碁盤の目形に黒と白,黒と赤などの入れ違いを配列した模様。古くから服飾品をはじめ工芸品や建築に応用される。もとは石畳と称したが,1741年に歌舞伎役者佐野川市松が舞台衣装の袴(はかま)の模様に用いて以来,市松と呼ばれるようになった。(出典:百科事典マイペディア)
「市松」は歌舞伎役者の名前であり、彼の舞台衣装の模様が「市松模様」の名前の由来です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・いちばん小さい部屋の一つに赤と緑の市松模様のテーブルがあった。
(出典:アンデルセン/神西清訳『即興詩人(下)』)
・そこに見えた市松模様の通路は、フィリエルには見覚えのあるものだった。
(出典:荻原規子『西の善き魔女5 闇の左手』)
・その向こうの通路には、また市松模様の床、それに悪魔の顔のレリーフがあった。
(出典:山本弘『サーラの冒険 5 幸せをつかみたい !』)
・白と赤の派手な市松模様の制服を着たもの。
(出典:和辻哲郎『鎖国日本の悲劇 (前編)』)
・交互に、茶と藍をおいて、市松模様のように色をつけました。
(出典:長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(上)』)
・床は市松模様のタイル張りでモダンなデザインになっていた。
(出典:小川洋子『沈黙博物館』)
・市松模様の床の両側の壁もまたガラスだったが、非常に厚いものだったので、向こう側はよく見えなかった。
(出典:ウルフ/岡部宏之訳『新しい太陽の書1』)
・市松模様に木を組み合わせた天井に埋め込まれたライトに、小さな染みがあった。
(出典:新田一実『暗闇の狩人 霊感探偵倶楽部』)