淡麗
「淡麗な日本酒」などのように使う「淡麗」という言葉。
「淡麗」は、音読みで「たんれい」と読みます。
「淡麗」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「淡麗」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
淡麗の意味
「淡麗」には次の意味があります。
・日本酒の口当たりが、さっぱりとしていて癖がないこと。糖度と酸味の低いものにいう。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと「すっきり滑らか・ソフト」というような意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・吟醸酒は淡麗というか、さらさらが特徴で、本当に吟醸の極まったものはほとんど水のようだといわれたりする。
(出典:赤瀬川原平『老人力 全一冊』)
・ところでこの肝のトモ和えで飲む酒はベタ口でない、淡麗の、水のような舌ざわりの日本酒がいいんですがネ。
(出典:開高健『最後の晩餐』)
・料理と同じくらい上品で淡麗な味のワインだった。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK1』)
・淡麗といっても、あくまで芯がそなわり、フクラミのある酒のことです。
(出典:北川広二『旨い地酒が飲みたい』)
・まず酒の味を表現する言葉として、甘口と辛口とか、芳醇と淡麗とかって言われますな。
(出典:松平維秋『松平維秋の仕事』)
・あとで旅館へもどってからいろいろな料理にしてもらったが、極上の澄ましに卵とじにして浮べたのがもっとも淡麗であった。
(出典:開高健『最後の晩餐』)
・とどめの大吟醸は、ただ淡麗なだけでなく、精妙、しかも力強い。
(出典:北川広二『旨い地酒が飲みたい』)
・一言にしていえば、灘流の酒は多少の「くせ」はあるが「こく」があってうま味深く、大蔵流の酒は概して風味淡麗であって、さわやかさに勝っているとでもいえようか、その特徴は一長一短である。
(出典:坂口謹一郎『古酒新酒』)