跋扈
「不正が跋扈する」などのように使う「跋扈」という言葉。
「跋扈」は、音読みで「ばっこ」と読みます。
「跋扈」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「跋扈」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
跋扈の意味
「跋扈」には次の意味があります。
・わがもの顔に振る舞うこと。のさばりはびこること。(出典:大辞林 第三版)
「跋扈」をわかりやすく言うと「好ましくないものが勢力を拡げること」です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・富と勢と得意と満足の跋扈する所は東西球を極めて高柳君には敵地である。
(出典:夏目漱石『野分』)
・この極北の地にはそういう妖しい術を使う魔女が跋扈しておりましてね。
(出典:セルバンテス/荻内勝之訳『ペルシーレス(上)』)
・何としても現在の日本は実力のない「専門家」の跋扈する時代である。
(出典:岸田国士『梅雨期の饒舌』)
・妖魔の跋扈する土地を縦断して奏まで逃げてくる気にはなれんだろうしな。
(出典:小野不由美『十二国記 10 華胥の幽夢+漂舶』)
・尤も関東ばかりが侠客が跋扈したと云ふでは無い、京大阪にも侠客はある。
(出典:幸田露伴『侠客の種類』)
類語
・横行(おうこう)
意味:悪事がしきりに行われること。(出典:デジタル大辞泉)
・跳梁(ちょうりょう)
意味:反徒悪人などが勢力を伸ばし、好き放題なふるまいをすること。 (出典:大辞林 第三版)
・跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)
意味:悪人など好ましくない者がわがもの顔にのさばりはびこること。(出典:大辞林 第三版)
・のさばる
意味:わがもの顔で振る舞う。勢力を振るう。(出典:デジタル大辞泉)
・蔓延る(はびこる)
意味:好ましくないものの勢いが盛んになって広がる。(出典:大辞林 第三版)