乾燥
「肌が乾燥する」などのように使う「乾燥」という言葉。
「乾燥」は、音読みで「かんそう」と読みます。
「乾燥」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「乾燥」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
乾燥の意味
「乾燥」には次の三つの意味があります。
1 かわくこと。湿気や水分がなくなること。
2 かわかすこと。
3 味わいやおもしろみのないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
乾燥の意味①「かわくこと。湿気や水分がなくなること。」
「乾燥」の一つ目の意味は「かわくこと。湿気や水分がなくなること。」です。
「空気が乾燥する」で、「空気中の水分がなくなる」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・まったく乾燥しきっているもう一つの河床の幅は二十二ヤードであった。
(出典:ヘディン/岩村忍訳『中央アジア探検記』)
・空気が乾燥しているので、真赤に燃えているような日の光をしている。
(出典:水野葉舟『黄昏』)
・眼球の表面が乾燥しすぎているから、視界が明るくならないのだと思った。
(出典:喬林知『今日からマ王 第16巻 箱はマのつく水の底!』)
類語
・乾く(かわく)
意味:物に含まれている湿気・水分がなくなる。ひる。(出典:デジタル大辞泉)
・干からびる(ひからびる)
意味:水分がすっかりなくなる。かさかさに乾ききる。(出典:デジタル大辞泉)
・枯渇(こかつ)
意味:水がかれること。かわいて水分がなくなること。(出典:デジタル大辞泉)
乾燥の意味②「かわかすこと。」
「乾燥」の二つ目の意味は「かわかすこと。」です。
「洗濯物を乾燥する」で、「洗濯物をかわかす」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・子供部屋の向こうにも乾燥するのによさそうなところがあるよ?
(出典:乙一『平面いぬ。』)
・こうなったごまをこすると実と皮が分離しますので、水で皮を洗い流して乾燥します。
(出典:平野雅章『熱いが御馳走 食物ことわざ事典II』)
・b の字を押しつけて乾燥すれば、f や v の字となるようなものである。
(出典:ソロー/神原栄一訳『森の生活』)
類語
・乾かす(かわかす)
意味:日光・火・風などにあてて、ぬれたものや湿ったものの水分を取り去る。(出典:デジタル大辞泉)
・日干し(ひぼし)
意味:直接日光に当てて乾かすこと。また、そのもの。(出典:デジタル大辞泉)
・脱水(だっすい)
意味:物に含まれている水分を取り除くこと。(出典:デジタル大辞泉)
乾燥の意味③「味わいやおもしろみのないこと。また、そのさま。」
「乾燥」の三つ目の意味は「味わいやおもしろみのないこと。また、そのさま。」です。
「乾燥した日々」で、「おもしろみのない日々」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・つまり僕は本の読んでならない乾燥したものばかりを読んだんだ。
(出典:葉山嘉樹『海に生くる人々』)
・心に生気のない人々は世界を乾燥しきったものと見る。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・いつまでも、いやに乾燥した白い風景が続いている。
(出典:井上靖『私の西域紀行(下)』)
類語
・無味乾燥(むみかんそう)
意味:物事に何の味わいもおもしろみもないこと。(出典:四字熟語を知る辞典)
・砂を噛むよう(砂を噛むよう)
意味:あじわいやおもしろみが、まったくないたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・つまらない
意味:おもしろくない。興味をひかない。(出典:デジタル大辞泉)