アッパー
「アッパークラス」などのように使う「アッパー」という言葉。
英語では「upper」と表記します。
「アッパー」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「アッパー」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
アッパーの意味
「アッパー」には次の二つの意味があります。
1 上の方の、比較的高い、上流の、の意で複合語をつくる。
2 アッパーカットの略。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
アッパーの意味①「上の方の、比較的高い、上流の、の意で複合語をつくる。」
「アッパー」の一つ目の意味は「上の方の、比較的高い、上流の、の意で複合語をつくる。」です。
「アッパー○○」と使うことが多いです。
例えば「アッパークラス」で「上流階級」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・イギリスでも一握りのアッパークラスに属する子弟が進学する大学。
(出典:井形慶子『ときどきイギリス暮らし』)
・アッパー・ミドル階級に属するミス・マープルは階級特有の人生観の持主なのである。
(出典:クリスティ/深町眞理子訳『クリスティの六個の脳髄』)
・船のアッパーデッキであることは専門家が見ればわかる程度にまで進んでいた。
(出典:新田次郎『孤高の人』)
・外国のアッパークラスの学校で青春を過ごした方がいいような気もする。
(出典:山本文緒『プラナリア』)
類語
・上流(じょうりゅう)
意味:社会的地位・生活程度などの高い階級。(出典:デジタル大辞泉)
・上層(じょうそう)
意味:幾重にも重なってできているものの上の方の部分。(出典:デジタル大辞泉)
・高層(こうそう)
意味:いく層も高く重なっていること。また、階を重ねた高い建物。(出典:デジタル大辞泉)
・上方(じょうほう)
意味:うえのほう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
アッパーの意味②「アッパーカットの略。」
「アッパー」の二つ目の意味は「アッパーカットの略。」です。
「アッパーカット」は、ボクシング用語で「相手の下あごなどを狙って、下から突き上げるパンチ」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・アッパーを顎めがけて突き上げてくる。
(出典:勝目梓『女教師に捧げる鉄拳』)
・右アッパーが顎に入る。
(出典:松野秋鳴『えむえむっ! 第1巻』)
・ショートアッパーが腹にめりこんだのだ。
(出典:友野詳,清松みゆき,西奥隆起『妖魔夜行 眠り姫は夢を見ない』)
・いきなりのアッパーパンチに、私も不意をつかれた感じだった。
(出典:菅野朋子『好きになってはいけない国。 韓国発! 日本へのまなざし』)
類語
・フック
意味:ボクシングで、腕を鉤形に曲げて、相手の側面を打つこと。また、その打撃。(出典:デジタル大辞泉)
・ストレート
意味:ボクシングで、腕をまっすぐ突き出して打つ打法。(出典:デジタル大辞泉)
・アッパーカット
意味:ボクシングで、相手の下あご、腹などをねらって下から突き上げる打撃。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ジャブ
意味:ボクシングの攻撃法の一つ。おもにストレートをこまかに放ち相手の態勢をくずしていくもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)