並大抵
「並大抵の努力では…」などのように使う「並大抵」という言葉。
「並大抵」は、「並」を訓読み、「大抵」を音読みで「なみたいてい」と読みます。
「並大抵」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「並大抵」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
並大抵の意味
「並大抵」には次の意味があります。
・普通の程度であるさま。並であるさま。平凡。(出典:精選版 日本国語大辞典)
通常、「並大抵」の直後には打ち消しや否定の言葉が続きます。
「並大抵ではない」で「普通の程度ではない」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・生身の人間がそんなものを抱えて生きていくのは、並大抵のことではありません。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK1』)
・奥さんが、自分のダンナから離れて行くって、並大抵のことじゃないんだ。
(出典:家田荘子『極道の妻たち』)
・ところがこれを見つける苦労たるや並大抵ではないのだ。
(出典:福永武彦『第一随筆集 別れの歌』)
・これでは教師はまだしも、教えを受ける生徒の負担は並大抵ではなかった。
(出典:渡辺淳一『花埋み』)
・素人の彼らがこれほどに遣りこなすのは並大抵のことではあるまいと思った。
(出典:岡本綺堂『明治劇談 ランプの下にて』)
類語
・普通(ふつう)
意味:特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。それがあたりまえであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・ありきたり
意味:珍しくないこと。ありふれていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・ノーマル(normal)
意味:普通であるさま。標準的であるさま。正常なさま。(出典:デジタル大辞泉)
・当たり前(あたりまえ)
意味:普通のこと。ありふれていること。また、そのさま。並み。(出典:デジタル大辞泉)
・一般(いっぱん)
意味: 広く全体に共通して認められ、行き渡っていること。また、そのさま。全般。(出典:デジタル大辞泉)