稼働
「稼働日数」などのように使う「稼働」という言葉。
「稼働」は、音読みで「かどう」と読みます。
「稼働」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「稼働」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
稼働の意味
「稼働」には次の二つの意味があります。
1 かせぎはたらくこと。
2 機械などを動かしはたらかせること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
稼働の意味①「かせぎはたらくこと。」
「稼働」の一つ目の意味は「かせぎはたらくこと。」です。
ここでは、人が何らかの仕事に就き、賃金をもらって働くことを表しています。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・富士山頂附近で一夏百日の野外稼働を求めることは無理であった。
(出典:新田次郎『富士山頂』)
・高齢化により、稼働人口が減少している。
・コンサルタント業務の稼働日数が200日以上あるので、こちらの方が本業であるような気さえする。
・現場は長期にわたってフル稼働し、疲弊しきっていた。
類語
・労働(ろうどう)
意味:収入を得る目的で、からだや知能を使って働くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・就労(しゅうろう)
意味:仕事につくこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・稼ぐ(かせぐ)
意味:働いてお金を得る。(出典:デジタル大辞泉)
・労する(ろうする)
意味:苦労して働く。(出典:デジタル大辞泉)
稼働の意味②「機械などを動かしはたらかせること。」
「稼働」の二つ目の意味は「機械などを動かしはたらかせること。」です。
この意味での「稼働」は、機械が製品を生産するためなどに動くことを表しています。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかしエンジンの稼働中にそこへ首を突っ込むのは自殺行為だった。
(出典:野尻抱介『太陽の簒奪者』)
・ただ静寂と冷蔵庫の稼働するヴィーンという無機質な音が返ってくるだけである。
(出典:五十嵐雄策『乃木坂春香の秘密 第11巻』)
・どういうわけか、急に洗車機が稼働しなくなってしまったのである。
(出典:原田宗典『はたらく青年』)
・米欧の新工場がフル稼働に入れば、当然のことながら完成車の輸出は減少する。
(出典:佐藤正明『ホンダ神話 教祖のなき後で(下)』)
類語
・操業(そうぎょう)
意味:機械などを動かして作業をすること。(出典:デジタル大辞泉)
・作動(さどう)
意味:機械や装置などの運動部分が動いてはたらくこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・運転(うんてん)
意味:大きな機械を作動させること。(出典:デジタル大辞泉)
・動く(うごく)
意味:機械などが作動する。機能を発揮する。(出典:デジタル大辞泉)