某所
「都内某所に店を構える」などのように使う「某所」という言葉。
「某所」は、音読みで「ぼうしょ」と読みます。
「某所」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「某所」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
某所の意味
「某所」には次の意味があります。
・ある所。その場所が不明な場合や、明示したくない場合に用いる。(出典:デジタル大辞泉)
場所を特定せずに大まかな位置を表現するために使用します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そのころ、赤線区域の某所でチヨ子という名で働きはじめた女があった。
(出典:坂口安吾『都会の中の孤島』)
・現在は関東某所で半引きこもり状態の生活を送りながらイラストを描く日々。
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 SP』)
・自分はこの朝、三重吉から例の件で某所まで来てくれと云う手紙を受取った。
(出典:夏目漱石『文鳥』
・今日、某所の梅見の会に誘われていたが、とても出かけてゆく元気はない。
(出典:山口瞳『還暦老人ボケ日記』)
・その途次、高尾君が先きに行つて待たれてゐると云ふ某所へ自動車を寄せた。
(出典:与謝野寛『満蒙遊記』)
類語
・某地(ぼうち)
意味:ある土地。ある地方。地名が不明な場合や明示を避けるときに用いる。(出典:デジタル大辞泉)
・何処(どこ)
意味:どの場所。どの部分。どんなところ。(出典:デジタル大辞泉)
・どの辺(どのへん)
意味:どのあたり。また、どの程度。(出典:デジタル大辞泉)
・何処か(どこか)
意味:はっきりと指示できない場所を示す。(出典:デジタル大辞泉)
・何方(いずかた)
意味:不定称の指示代名詞。㋐不明または不特定の方向・場所をさす。(出典:デジタル大辞泉)