成り行き
「成り行きで参加する」などのように使う「成り行き」という言葉。
「成り行き」は、訓読みで「なりゆき」と読みます。
「成り行き」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「成り行き」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
成り行きの意味
「成り行き」には次の意味があります。
・物事が次第に変化していくようすや過程。また、その結果。(出典:デジタル大辞泉)
「成り行き」をわかりやすくいうと、さまざまな事柄の移り変わりや、その移り変わりで変化した状態という意味をもつ言葉になります。「成行き」と表記されることもある言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・まず起動捜査隊に成り行きを話して、あとから捜査一課の人に同じ話をする。
(出典:松岡圭祐『千里眼 The Start』)
・彼は抵抗するのを断念して、ことの成り行きに自分を任せ切っていた。
(出典:ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 下巻』)
・君たち二人の運命が、ただの成り行きによってここで邂逅したわけではない。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK2』)
・ずっと黙って成り行きを見守っていた黒猫が、ここで初めて口を開いた。
(出典:伏見つかさ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第5巻』)
・やはり今日の成り行きはまったくの偶然と考えた方がいいのかもしれない。
(出典:筒井康隆『恐怖』)
類語
・有様(ありさま)
意味:物事の状態。ありよう。(出典:デジタル大辞泉)
・経緯(いきさつ)
意味:事件の経過。事のなりゆき。ゆきがかり。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・趨勢(すうせい)
意味:物事が移り進んでゆく様子。また、そのいきおい。なりゆき。動向。趨向(すうこう)。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・行掛り(ゆきかがり)
意味:物事の今に至る事情。いきがかり。(出典:デジタル大辞泉)
・トレンド(trend)
意味:傾向。趨勢。ファッションの流行や経済変動の動向など。(出典:デジタル大辞泉)