朝令暮改
「朝令暮改の政策」などのように使う「朝令暮改」という言葉。
「朝令暮改」は、音読みで「ちょうれいぼかい」と読みます。
「朝令暮改」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「朝令暮改」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
朝令暮改の意味
「朝令暮改」には次の意味があります。
・朝に出した命令を夕方にはもう改めること。方針などが絶えず変わって定まらないこと。(出典:デジタル大辞泉)
漢字の通り「朝に出した命令を暮れに改めること」を意味しており「方針などが頻繁に変わって安定しないこと」というネガティブな意味で使います。
同じ意味の四字熟語として、「朝改暮変(ちょうかいぼへん)」「朝出暮改(ちょうしゅつぼかい)」「朝立暮廃(ちょうりつぼはい)」などが挙げられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・朝令暮改は珍しくもなく、そのせいで下は右往左往する。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 27 横浜慕情』)
・朝令暮改の政策に追いまわされての何百日かであった。
(出典:本庄陸男『石狩川』)
・互いの存在と自尊心をかけた闘いに朝令暮改はよくあることだった。
(出典:池上永一『テンペスト1 若夏の巻』)
・政府に一定の方針なく朝令暮改の窮状笑ふべく憂ふべきなり。
(出典:永井荷風『荷風戦後日歴 第一』)
・文字通りの朝令暮改である。
(出典:古川薫『桂小五郎(下)』)
類語
・日和見(ひよりみ)
意味:周囲の形勢をうかがい、自分の態度を積極的に決定しないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・猫の目(ねこのめ)
意味: (猫のひとみは明るさによって形を変えるところから) 移り変わりの激しいことのたとえ。 (出典:精選版 日本国語大辞典)
・支離滅裂(しりめつれつ)
意味:物事に一貫性がなく、ばらばらで、まとまりのないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・優柔不断(ゆうじゅうふだん)
意味:ぐずぐずして物事の決断の鈍いこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ご都合主義(ごつごうしゅぎ)
意味:一定の方針や定見を持たず、その場その場の状況に合わせて行動する無節操なやり方をさげすんでいう語。(出典:大辞林 第三版)