評論
「映画評論家」などのように使う「評論」という言葉。
「評論」は、音読みで「ひょうろん」と読みます。
「評論」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「評論」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
評論の意味
「評論」には次の意味があります。
・物事の価値・善悪・優劣などを批評し論じること。また、その文章。(出典:デジタル大辞泉)
「評論」と似ている言葉に「批評」という言葉があります。
「批評」は特定の事象に対する判断を述べるのに対して、「評論」はそれに加え、理由を論理的に述べているもの、または文章であるとされています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この頃は評論はほとんど書いていないから書き下しにする方が楽だろう。
(出典:伊藤整『太平洋戦争日記(一)』)
・課題の解決の成功不成功などは、この評論集では殆んど問題にならない。
(出典:戸坂潤『思想としての文学』)
・そのことはそれきり忘れていて、先晩、ある会で婦人の評論家にあった。
(出典:宮本百合子『未開の花』)
・ウィリアムズが有名なロック評論家であると知ったのは後のことである。
(出典:ウィリアムズが有名なロック評論家であると知ったのは後のことである。)
・私はこの一月頃から半年ばかりの間に随分沢山評論風な仕事をしました。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
類語
・批評(ひひょう)
意味:物事の是非・善悪・正邪などを指摘して、自分の評価を述べること。(出典:デジタル大辞泉)
・論評(ろんぴょう)
意味:ある物事の内容・結果などを論じ、批評すること。また、その文章。(出典:デジタル大辞泉)
・批判(ひはん)
意味:人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。(出典:デジタル大辞泉)
・評価(ひょうか)
意味:事物や人物の、善悪・美醜などの価値を判断して決めること。(出典:デジタル大辞泉)
・講評(こうひょう)
意味:指導的な立場から、理由などを述べながら批評を加えること。また、その批評。(出典:デジタル大辞泉)