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千紫万紅とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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千紫万紅

「千紫万紅の景色」などのように使う「千紫万紅」という言葉。

「千紫万紅」は、音読みで「せんしばんこう」と読みます。

「千紫万紅」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「千紫万紅」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。

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千紫万紅の意味

「千紫万紅」には次の意味があります。

さまざまの色。さまざまな色の花。また、色とりどりの花が咲きみだれること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

紫や紅などのさまざまな色あいと、「千」や「万」といった非常に多いという例えを組み合わせた熟語です。

小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。

使い方・例文

・しかもみな彩色の新版であるから、いわゆる千紫万紅の絢爛をきわめたもので、眼も綾というのはまったく此の事であった。
(出典:岡本綺堂『綺堂むかし語り』)

・織り物をするところでは、輸出向きのタフタのようなものを、動力をつかった沢山の機で織っているのですが、ここは千紫万紅色とりどりに美しい布の洪水です。
(出典:林芙美子『新生の門』)

・本年も四月の初めに、何の花だか遠目でよくは分らなかったが、赤い色の大きなのが咲きそめて、今はもう、石竹、なでしこの類が千紫万紅を競うている。
(出典:大杉栄『獄中消息』)

・からくり仕掛けで、カタリカタリと廻る、数十尺の鏡の三角筒の中に、花屋の店をからにして集めてきた、千紫万紅が、阿片の夢のように、花弁一枚の大きさが畳一畳にも映ってそれが何千何万となく、五色の虹となり、極地のオーロラとなって、見る者の世界を覆いつくす。
(出典:江戸川乱歩『鏡地獄』)

・少くとも一々の歯が、痛み方に相当する音階を持っているとしたなら、その音階が一変して、千紫万紅、大小さまざまな花の形に見える事はたしかである。
(出典:谷崎潤一郎/種村季弘編『美食倶楽部 谷崎潤一郎大正作品集』)

類語

百花繚乱(ひゃっかりょうらん)
意味: いろいろの花が咲き乱れること。(出典:デジタル大辞泉)

百花斉放(ひゃっかせいほう)
意味:多くの花がいっせいに咲くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)

色取り取り(いろとりどり)
意味:種類がいろいろであること。(出典:デジタル大辞泉)

綾なす(あやなす)
意味:さまざまの美しいいろどりを示す。美しい模様をつくる。(出典:デジタル大辞泉)

精彩(せいさい)
意味:美しいいろどり。鮮やかなつや。(出典:デジタル大辞泉)

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