お持たせ
「お持たせを選ぶ」などのように使う「お持たせ」という言葉。
「お持たせ」は、訓読みで「おもたせ」と読みます。
「お持たせ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「お持たせ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
お持たせの意味
「お持たせ」には次の意味があります。
・来客を敬って、持ってきた土産物をいう語。多く、その客へのもてなしにその品をすすめるときに使う。(出典:デジタル大辞泉)
客が場を辞する際に持たせる土産のことです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・リビングルームに招き入れて、お持たせのシュークリームを皿に取った。
(出典:阿刀田高『空想列車(上)』)
・五百が「これはお持たせでございます」といったが、栄玄は聞えぬふりをしていた。
(出典:森鴎外『渋江抽斎』)
・妙に恐縮されて、話もはずまなかったことがあるので、私は頂戴するとさりげなく大きさを調べ、お持たせを出すべきか出さざるべきか考えてしまう。
(出典:向田邦子『父の詫び状』)
・「お持たせですけれど」 小母さまは、令の焼いたパウンドケーキも切り分けて皿に載せて持ってきていた。
(出典:今野緒雪『マリア様がみてる 22 未来の白地図』)
・お持たせを何かと思ったが貧書生には何もない。
(出典:山口瞳『還暦老人ボケ日記』)
類語
・手土産(てみやげ)
意味:手にさげて持って行くみやげもの。挨拶(あいさつ)がわりに持参する簡単なみやげ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・家苞(いえづと)
意味:家へ持ち帰るみやげ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・置土産(おきみやげ)
意味:たち去っていくときに、後に残しておく贈り物。また、それを残すこと。置き養い。おきみあげ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・付届け(つけとどけ)
意味:謝礼・依頼・義理などのため贈り物をすること。また、その金品。(出典:デジタル大辞泉)
・御引(おひき)
意味:御祝儀。御進物。心づけ。(出典:精選版 日本国語大辞典)