疑惑
「彼は疑惑の人物だ」などのように使う「疑惑」という言葉。
「疑惑」は、音読みで「ぎわく」と読みます。
「疑惑」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「疑惑」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
疑惑の意味
「疑惑」には次の意味があります。
・本当であるかどうか疑うこと。どうも変だと疑うこと。また、その気持。疑い。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「疑惑」をわかりやすく言うと「事件など何かが起こった時に、言動に不審な点があり疑うこと」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・新しい提案に対して彼らは本能的に疑惑を抱き、動かぬ証拠を要求した。
(出典:ホーガン『星を継ぐもの』)
・いったい彼は、警部に疑惑の眼でみられているのを知っているのだろうか?
(出典:シムノン/稲葉明雄訳『怪盗レトン』)
・広子はその意識と共にたちまち篤介との関係にも多少の疑惑を抱き出した。
(出典:芥川竜之介『春』)
・報道は一報ごとに不安と疑惑を増大せしめるようなものばかりであった。
(出典:下村湖人『次郎物語』)
・彼女がそうした疑惑について一言も触れようとしないのがいっそう気になった。
(出典:アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士シリーズ(全16巻) 3 白い竜』)
類語
・疑義(ぎぎ)
意味:意味や内容などがはっきりしないこと。疑問に思われる事柄。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・疑念(ぎねん)
意味:うたがわしく思う気持ち。うたがい。(出典:デジタル大辞泉)
・懐疑(かいぎ)
意味:物事の意味・価値、また自他の存在や見解などについて疑いをもつこと。(出典:デジタル大辞泉)
・猜疑(さいぎ)
意味:何か自分に不利になるようなことをするのではないかと思って人を疑うこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・疑団(ぎだん)
意味:うたがいのかたまり。心の中にしこりとなっている疑惑のかたまり。(出典:精選版 日本国語大辞典)