出奔
「故郷を出奔する」などのように使う「出奔」という言葉。
「出奔」は、音読みで「しゅっぽん」と読みます。
「出奔」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「出奔」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
出奔の意味
「出奔」には次の意味があります。
・逃げだして行方をくらますこと。(出典:デジタル大辞泉)
「出奔」をわかりやすく言うと「逃げて姿を消すこと」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ふたりがブライトンを出奔してからまだ一週間とはたっていないのです。
(出典:オースティン/伊吹知勢訳『高慢と偏見(下)』)
・おれはそのことを知った日の夕方、女房子どもを連れて主家を出奔しゆつぽんした。
(出典:井上ひさし『ドン松五郎の生活』)
・増蔵はお絹と一緒に出奔しようとして伊三次に止められた経緯いきさつがあった。
(出典:宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話 さんだらぼっち』)
・何が彼を出奔にかりたてたのかを知りたいという要求は胸の底に残り続けた。
(出典:森瑤子『別れ上手』)
・東京から五十里ほど離れた町からの彼の出奔の事情も、ほぼ分った。
(出典:豊島与志雄『待つ者』)
類語
・逃亡(とうぼう)
意味:逃げて身を隠すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・遁走(とんそう)
意味:逃げ出すこと。逃がれ去ること。(出典:デジタル大辞泉)
・逐電(ちくでん)
意味:敏速に行動すること。特に、すばやく逃げて行方をくらますこと。(出典:デジタル大辞泉)
・雲隠れ(くもがくれ)
意味:姿を隠して見えなくなること。行方をくらますこと。(出典:デジタル大辞泉)
・失跡(しっせき)
意味:行方をくらますこと。また、行方が知れないこと(出典:デジタル大辞泉)