重篤
「重篤な状態を脱する」などのように使う「重篤」という言葉。
「重篤」は、音読みで「じゅうとく」と読みます。
「重篤」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「重篤」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
重篤の意味
「重篤」には次の意味があります。
・病状が非常に重いこと。(出典:デジタル大辞泉)
つまり、「重篤」は「命に関わるほど病気が重いこと」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・重篤な疾患にかかっていても心を病んでいない人は病人ではないのよ。
(出典:南木佳士『阿弥陀堂だより』)
・怪我を治療していた国境なき医師団が重篤な拡張型心筋症を発見しました。
(出典:海堂尊『チーム・バチスタの栄光(上)』)
・第四週に白血球減少に伴う重篤な症状があらわれ、多くは死亡した。
(出典:永井隆『長崎の鐘』)
・そうしないと意識障害が重篤化したり、全身痙攣が再発したりするんです。
(出典:中井拓志『アリス Alice in the right hemisphere』)
・この三十前後の時期、数字が示すように、すでにおれは「重篤」のアル中患者だったのである。
(出典:中島らも『今夜、すべてのバーで』)
類語
・危篤(きとく)
意味:病気が非常に重くて、今にも死にそうなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・重態(じゅうたい)
意味:病気や負傷の程度がひどく、生命に危険があること。(出典:デジタル大辞泉)
・風前の灯火(ふうぜんのともしび)
意味:物事のはかなくもろいこと、危険に直面し、生命の今にも絶えようとすることのたとえにいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・瀕死(ひんし)
意味:死にかかっていること。死期の迫っていること。今にも死にそうな状態であること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・気息奄奄(きそくえんえん)
意味:息が絶え絶えになって、今にも死にそうなさま。(出典:デジタル大辞泉)