拝借
「知恵を拝借する」などのように使う「拝借」という言葉。
「拝借」は、音読みで「はいしゃく」と読みます。
「拝借」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「拝借」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
拝借の意味
「拝借」には次の意味があります。
・つつしんで借りること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「拝借」は「借りることをへりくだった表現」として使われます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼の武器といえば、ホテルから拝借した一メートルほどの木の棒だけ。
(出典:菊地秀行『魔界都市〈新宿〉』)
・あの人は作食米の拝借の用を兼ねて、福島の方へ立って行きましたよ。
(出典:島崎藤村『夜明け前』)
・私は近頃流行する言語を拝借して、人生に触れておらんと申しました。
(出典:夏目漱石『文芸の哲学的基礎』)
・今日は容れものを拝借するのもどうかと思って、私の方で持参しましたよ。
(出典:下村湖人『次郎物語』)
・拝借して、私が運転して来た車は、ちゃんと門の内側に駐車してある。
(出典:赤川次郎『幽霊心理学』)
類語
・借りる(かりる)
意味:あとで返す約束で、人の物を一時的に自分のもののように使う。(出典:デジタル大辞泉)
・借用(しゃくよう)
意味:借りて使うこと。使うために借りること。(出典:デジタル大辞泉)
・借り受ける(かりうける)
意味:借りて自分の手元に受け取る。(出典:デジタル大辞泉)
・借り入れ(かりいれ)
意味:金銭や品物を借りること。(出典:デジタル大辞泉)
・借り出す(かりだす)
意味:物を借りて外に持ち出す。(出典:デジタル大辞泉)