省く
「説明を省く」などのように使う「省く」という言葉。
「省く」は、訓読みで「はぶく」と読みます。
「省く」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「省く」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
省くの意味
「省く」には次の二つの意味があります。
1 不要のものとして取り除く。
2 全体から一部を取り除く、減らす。また、節約する。(出典:デジタル大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
省くの意味①「不要のものとして取り除く。」
「省く」の一つ目の意味は「不要のものとして取り除く。」です。
必要が無いものを取り除く、という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ あるいは、もう誰もが理解していることなので、単に省いただけなのか。
(出典:大迫純一『神曲奏界ポリフォニカ ポリ黒3 プレイヤー・ブラック』)
・ また伝統的なものを主な相手としましたから、個人的な作品は省きました。
(出典: 柳宗悦『手仕事の日本』)
・ 井上の名は省かれているけれども、彼のことを言っていることは勿論である。
(出典: 平林たい子『うつむく女』)
類語
・消去(しょうきょ)
意味:消えてなくなること。また、消してなくすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・取り除く(とりのぞく)
意味:取ってなくす。とりのける。(出典:デジタル大辞泉)
・除却(じょきゃく)
意味:取りのぞくこと。(出典:デジタル大辞泉)
省くの意味②「 全体から一部を取り除く、減らす。また、節約する。」
「省く」の二つ目の意味は「全体から一部を取り除く、減らす。また、節約する。」です。
全てではなく一部を減らして量を少なくするという意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ こう云う方法に従ったのは、単に手数を省こうとしたのではなかった。
(出典:森鴎外『不苦心談』)
・ 彼らは時と所についてはどんなこまかな点でも省くことを知らない。
(出典:ラム/平井正穂訳『エリア随筆』)
・ 私にも私なりの推定がありますが、それは余談になりますから省きます。
(出典:松本清張『陸行水行 別冊黒い画集2』)
類語
・節約(せつやく)
意味:むだ遣いをやめて切りつめること。(出典:デジタル大辞泉)
・略する(りゃくする)
意味:全体のうち一部分をはぶく。また、一部をはぶいて簡単にする。省略する。(出典:デジタル大辞泉)
・カット
意味:一部分を削ったり、省いたりすること。削除。(出典:デジタル大辞泉)