呪術
「呪術に頼っていた時代」などのように使う「呪術」という言葉。
「呪術」は、音読みで「じゅじゅつ」と読みます。
「呪術」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「呪術」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
呪術の意味
「呪術」には次の意味があります。
・一般に,超自然的な方法によって意図する現象を起こそうとする行為、信仰、観念の体系の総称。英語magic(マギ)などの訳語で、〈魔術〉〈奇術〉も元来は同じ言葉だが、宗教学や人類学ではもっぱらこの語を用いる。〈魔術〉は特に西欧における神秘思想の一領域を指すことが多い。(出典:世界大百科事典 第2版)
神や精霊などに働きかける行為で、宗教から呪術が生まれたとする説もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・異教の呪術を用いているわけでも、なにか特別な力があるわけでもない。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料II (電撃文庫)』)
・あの小説は、あたしにとって呪術の性質をもっていたようにおもいます。
(出典:倉橋由美子『聖少女』)
・歴史と世界のあらゆるところで、呪術と宗教とはあい並んで存在している。
(出典:フレーザー/永橋卓介訳『悪魔の弁護人』)
・呪術で町をひとつ消してしまうなんて、そんなことできるはずがない。
(出典:半村良『となりの宇宙人』)
・何の意味もない存在自体に意味を持たせ、価値を見出す言葉こそ呪術だ。
(出典:京極夏彦『姑獲鳥の夏』)
類語
・呪い(のろい・まじない)
意味:超人間的な力を、人力で操作しようとする技術。英語のmagic、漢語の呪術に対する在来の日本語。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・幻術(げんじゅつ)
意味:人の目をくらます、あやしく不思議な術。妖術。魔術。手品。奇術。(出典:デジタル大辞泉)
・奇術(きじゅつ)
意味:熟練した技術、仕掛け、錯覚などを利用して、通常では不可能と思われる現象を演じてみせる芸。大規模なものを魔術、小規模な手先の芸を手品と区別することもある。内容は、消失と移動と再現、切断と復元、脱出、透視など多様。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・魔術(まじゅつ)
意味:人の心を惑わす不思議な術。魔法。手品。特に、大がかりな仕掛けを用いるものにいう。(出典:デジタル大辞泉)
・超自然(ちょうしぜん)
意味:自然界の法則や日常の経験をこえて存在し、人間の理性による認識をこばむような神秘的な物事。(出典:精選版 日本国語大辞典)