蹲る
「その場に蹲る」などのように使う「蹲る」という言葉。
「蹲る」は、訓読みで「うずくまる」と読みます。
「蹲る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蹲る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
蹲るの意味
「蹲る」には次の意味があります。
1からだを丸くしてしゃがみ込む。また、獣が足をたたみ込んで腹ばいになる。
(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと「背中を丸めてしゃがむ」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・呻きを漏らして蹲るその男を放っておき、私は残りの一人に銃を向けた。
(出典:大藪春彦『名のない男』)
・肩で大きく息をついてその場に蹲った。
(出典:大藪春彦『野獣死すべし』)
・マグヒコは窓の下に蹲っている。
(出典:黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 1 大和の巻』)
・私はベッドの上に蹲り、サラマノはテーブルの前の椅子に腰掛けていた。
(出典:カミュ/窪田啓作訳『異邦人』)
・森が恐ろしい形をして蹲り、黒い谷が傷痕きずあとのように深く切れ込んでいた。
(出典:福永武彦『風土』)
・僕は彼女が例によって食事を始めるのをじっと犬のように蹲って眺めている。
(出典:小島信夫『アメリカン・スクール』)
類語
・這う(はう)
意味:手足を地面・床などにつけて進む。腹這いになって進む。また、腹這いになる。(出典:デジタル大辞泉)
・伏せる(ふせる)
意味:下の方に向ける。うつむかせる。また、腹ばいになる。(出典:デジタル大辞泉)
・腹ばい(はらばい)
意味:腹を地面につけてはうこと。また、腹を下にして横になること。(出典:デジタル大辞泉)
・しゃがむ
意味:ひざを曲げ、腰を落として姿勢を低くする。(出典:デジタル大辞泉)
・へたばる
意味:疲れはてる。へとへとになる。(出典:デジタル大辞泉)
・膝を抱える(ひざをかかえる)
意味:自分の膝を両腕でかかえこむ。ひとりでさびしくしているさまや、考えこんでいるさまにいう。膝を抱く。(出典:デジタル大辞泉)
・座す(とどす)
意味:すわる。かがむ。(出典:デジタル大辞泉)