寡聞
「寡聞にして知らず」などのように使う「寡聞」という言葉。
「寡聞」は、音読みで「かぶん」と読みます。
「寡聞」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「寡聞」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
寡聞の意味
「寡聞」には次の意味があります。
・物事を見聞きすることが少なく、見識に乏しいさま。物事に疎いさま。(出典:実用日本語表現辞典)
「詳しくは知らないです。」という意味で、謙遜語として使用する言葉になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私は寡聞にして殆ど女性の手になったものを知らない。
(出典:宮本百合子『是は現実的な感想』)
・こんなにも気持ち悪い輝きが世の中にあるとは、僕は寡聞かぶんにして知らなかった。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 15 終物語(上)』)
・寡聞にして私は、生きている私立探偵というのを彼以外に知らない。
(出典:京極夏彦『姑獲鳥の夏』)
・光秀は寡聞かぶんにして信長が詩歌をつくったというはなしをきいたことがない。
(出典:司馬遼太郎『国盗り物語』)
・オシラ神の名義については、寡聞未だ確かな説の発表された事を聞かぬ。
(出典:喜田貞吉『オシラ神に関する二三の臆説』)
類語
・世間知らず(せけんしらず)
意味:経験が浅く、世の中の事情にうといこと。また、その人やそのさま。世間見ず。(出典:デジタル大辞泉)
・新参(しんざん)
意味:仲間に加わって日の浅いこと。また、その人。新入り。(出典:デジタル大辞泉)
・不慣れ(ふなれ)
意味:なれていないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・浅薄(せんぱく)
意味:考えや知識が浅く行き届いていないこと。また、そのさま。あさはか。(出典:デジタル大辞泉)
・無知(むち)
意味:知らないこと。知識がないこと。知恵のないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)