忌引
「忌引で学校を休む」などのように使う「忌引」という言葉。
「忌引」は、重箱読みで「きびき」と読みます。
「忌引」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「忌引」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
忌引の意味
「忌引」には次の意味があります。
・近親者が死んだために勤めや学校を休み、喪に服すること。また、そのための休暇。(出典:大辞林 第三版)
「忌」は「人が亡くなった後、一定の期間慎むこと」、「引」は「しりぞく」を意味する漢字です。
人が亡くなった後、一定の期間慎むために勤めなどを休むことを「忌引」といいます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・わたし、学校は忌引は三日いただいてきたけど、二、三日遅れてしまうの。
(出典:三浦綾子『銃口』)
・肩書きはフリーランスの翻訳家だが、今の川島敦志はマスコミ専門学校の雇われ講師が本業で、忌引の日数にも限りがある。
(出典:法月綸太郎『生首に聞いてみろ』)
・蘭軒手記の勤向覚書には、閏四月六日に伊沢玄安が歿したために忌引をすると云つてある。
(出典:森鴎外『伊沢蘭軒』)
・日付けまではっきり覚えているのは、それが義母の忌引が明けた日だったからだが、帰りに立ち寄った駅ビルの書店で、貢は隣の通路にいる真奈美の後ろ姿に気づいた。
(出典:村山由佳『星々の舟』)
・武藤さんもまだ忌引きだし、こんな時なんで急がなくていい。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
類語
・欠課(けっか)
意味:受講者がその時間の授業または講義に欠席すること。(出典:デジタル大辞泉)
・休む(やすむ)
意味:欠席・欠勤する。(出典:デジタル大辞泉)
・欠勤(けっきん)
意味:勤めを休むこと。出勤すべき日に出勤しないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・アブセント
意味:欠席していること。(出典:大辞林 第三版)
・引け(ひけ)
意味:その日の勤務が終わって退出すること。(出典:デジタル大辞泉)