心算
「相手を待つ心算だ」などのように使う「心算」という言葉。
「心算」は、音読みで「しんさん」と読みます。
「心算」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「心算」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
心算の意味
「心算」には次の意味があります。
・心の中の計画。心積もり。胸算用。(出典:デジタル大辞泉)
「心算」をわかりやすく言うと、見積もったり計画をたてたり、方法などについて前もって「心の中で大まかに考えておく」という意味になります。
「今日は○○をするつもり」などの表現で使われる「つもり」。漢字で表記する場合は「心算」です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・警察が動き出す前に遺族にあたり、必要な情報を探り出す心算だったからである。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター1 エイリアン秘宝街』)
・一度や二度の不正で退場を命じたりはしませんし、時間的な猶予も与える心算はあるのですけれど。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 17 終物語(下)』)
・国語で一つの間違いでもすまい、というのが私の心算であった。
(出典:宮本百合子『入学試験前後』)
・彼は、老獪な戦士らしく、ここで対手の心算を逆用することを企てたのだ。
(出典:宮本百合子『古き小画』)
・今日もまた氏はそこへ行く心算で用意しているのであろう。
(出典:レニエ『燃え上る青春』)
類語
・心積り(こころづもり)
意味:心の中であらかじめ考えておくこと。心中の予定・計画。(出典:デジタル大辞泉)
・胸算用(むなざんよう)
意味:心の中で見積もりを立てること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・心匠(しんしょう)
意味:心の中でのくふう。心づもり。もくろみ。心ばえ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・意向(いこう)
意味:どうするつもりかという考え。心の向かうところ。思わく。(出典:デジタル大辞泉)
・積り(つもり)
意味:前もってもっている考え。意図。心ぐみ。(出典:デジタル大辞泉)