踵を返す
「私は踵を返した」などのように使う「踵を返す」という言葉。
「踵を返す」は、訓読みで「きびすをかえす」と読みます。
「踵を返す」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「踵を返す」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
踵を返すの意味
「踵を返す」には次の意味があります。
・あともどりする。(出典:デジタル大辞泉)
後ろを振り向いて行くと踵の向きが逆になることから、後戻りすることを意味します。
小説などでよく用いられる比喩表現です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・踵を返したところで一軒の長屋から人影が現れて、定九郎は足を止めた。
(出典:木内昇『漂砂のうたう』)
・ヘラーは踵を返して、背後の壁のボタンを押してエレベーターを呼んだ。
(出典:ホーガン『巨人たちの星』)
・すぐに踵を返し、足音が近付いてきたので、おれは慌てて階段を下りた。
(出典:喬林知『今日からマ王 第2巻 「今度はマのつく最終兵器!」)
・吉住は踵を返し、保存装置を押す助手たちのもとへ駆けて行こうとした。
(出典:瀬名秀明『パラサイト・イヴ』)
・かれは決然と踵を返し、女の声を無視してもときた道を引き返しはじめた。
(出典:C・L・ムーア『N・W・スミス&ジレル・シリーズ(全4巻) 3 暗黒界の妖精』)
類語
・とんぼ返り(とんぼがえり)
意味:ある場所に行って用を済ませ、すぐに戻ってくること。(出典:デジタル大辞泉)
・引き返す(ひきかえす)
意味: 進んできた道をもとへ戻る。ひっかえす。(出典:デジタル大辞泉)
・折り返し(おりかえし)
意味:ある地点まで行って、来た方向へ戻る。(出典:デジタル大辞泉)
・Uターン(ゆーたーん)
意味: もとの場所やもとの状態に逆戻りすること。 (出典:デジタル大辞泉)
・回れ右(まわれみぎ)
意味:行動・思想などの方向転換や後退のたとえ。(出典:デジタル大辞泉)