詭弁
「詭弁を弄する」などのように使う「詭弁」という言葉。
「詭弁」は、音読みで「きべん」と読みます。
「詭弁」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「詭弁」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
詭弁の意味
「詭弁」には次の意味があります。
・道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論。こじつけ。(出典:デジタル大辞泉)
また、似ていますが「論理学で、外見・形式をもっともらしく見せかけた虚偽の論法。」といった意味もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これは詭弁ではないが、しかしともかく兵力を使っていることは事実だ。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(上)』)
・私の冷たさは現実の冷たさであると云へば、詭弁を弄すると人は云はう。
(出典:北条民雄『孤独のことなど』)
・それはギリシアの哲学が詭弁とともに発達したことからもよく理解できる。
(出典:阿刀田高『詭弁の話術』)
・したがってそれが詭弁かどうか疑うことさえむつかしいのが現実である。
(出典:阿刀田高『詭弁の話術』)
・戦場整理をすることによって軍の統帥を維持するなどというのは詭弁である。
(出典:五味川純平『ノモンハン(下)』)
類語
・屁理屈(へりくつ)
意味:むりにこじつけた理屈。道理に合わない理屈。くだらない議論。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・こじつけ
意味:むりに理屈をつけて、関係のないことや、理屈に合わないことを結びつけること。また、そのことば。牽強付会。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・講釈(こうしゃく)
意味:物事の道理や心得などを説いて聞かせること。また、その説明。(出典:デジタル大辞泉)
・御託(ごたく)
意味:自分勝手な言い分をさもえらそうに盛んに言いたてること。くどくどとものを言うこと。また、そのことば。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・空論(くうろん)
意味:現実から離れた、役に立たない議論、ないし理論。空理。(出典:精選版 日本国語大辞典)