思いの丈
「思いの丈を打ち明ける」などのように使う「思いの丈」という言葉。
「思いの丈」は、訓読みで「おもいのたけ」と読みます。
「思いの丈」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「思いの丈」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
思いの丈の意味
「思いの丈」には次の意味があります。
・思うことのありったけ。特に、恋い慕う気持ちのすべて。思いの限り。(出典:デジタル大辞泉)
ありったけの思いを相手に伝える、ぶつけるという意味で使われます。
軽い意味で気持ちを伝えるよりも、本当に思いを伝えたい強い気持ちを指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・相手に思いの丈を言わせるために、ときに聞こえないフリをすることがある。
(出典:青木雨彦『ことわざ雨彦流』)
・思いの丈を込めたはずの手紙の主らには、何とも当て外れなことであった。
(出典:畠中恵『ぬしさまへ』)
・去ることができないという振り切れない思いの丈が、この一字から伝わってくるようだ。
(出典:藤村由加『人麻呂の暗号』)
・今度はそこで止めず、胸中に満ちる思いの丈を懸命けんめいに言葉に変える。
(出典:川原礫『アクセル・ワールド 第11巻 -超硬の狼』)
・こんもりと盛り上がった思いの丈の山を見て、日限の親分は目を見張った。
(出典:畠中恵『ぬしさまへ』)
類語
・心尽(こころづくし)
意味:物思いの限りを尽くすこと。いろいろと気をもむこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・洗い浚い(あらいざらい)
意味:残したり隠したりせず、すべてを出すさま。何から何まで全部。残らず。(出典:デジタル大辞泉)
・余すところなく(あますところなく)
意味:残らず。すべて。(出典:デジタル大辞泉)
・心の丈(こころのたけ)
意味:心の深さ。心のありたけ。思うことのすべて。(出典:精選版 日本国語大辞典)