負目
「負目を感じる」などのように使う「負目」という言葉。
「負目」は、訓読みで「おいめ」と読みます。
「負目」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「負目」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
負目の意味
「負目」には次の意味があります。
・恩義があったり、また自分の側に罪悪感などがあったりして、相手に頭が上がらなくなるような心の負担。(出典:デジタル大辞泉)
相手に借りがあったりして、対等に振舞えないような心理状態を言います。
転じて、「負目」は「借金」という意味で使うこともあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・口先の感謝で心の負目を軽くしようとするのは、卑怯な態度である。
(出典:豊島与志雄『反抗』)
・信君が勝頼に顔を合わせたくないのは、この負目があるからだった。
(出典:新田次郎『武田勝頼(二)』)
・責任とは、その人間が生きて行く限り、負うべき負目のようなものだ。
(出典:福永武彦『風土』)
・私はこういうことには弱いから、今でも勉ちゃんに負目のようなものを感じている。
(出典:福永武彦『第三随筆集 枕頭の書』)
・その時からおれはもうお前には何の負目もないのだ。
(出典:サド/澁澤龍彦訳『美徳の不幸』)
類語
・後ろめたい(うしろめたい)
意味:自分に悪い点があって、気がとがめる。やましい。(出典:デジタル大辞泉)
・罪悪感(ざいあくかん)
意味:自分がした行為を罪悪と感じる気持。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・劣等感(れっとうかん)
意味:自分が他人より劣っているという感情、または感情的反応。不安な感じ、失敗への恐怖、無力感、自信欠如感、嫉妬、羨望などを含む感情。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・抑制(よくせい)
意味:おさえとどめること。抑圧して制止すること。抑止。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・自粛(じしゅく)
意味:自分から進んで行ないや態度をつつしむこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)