中綿
「中綿の温かいジャケット」などのように使う「中綿」という言葉。
「中綿」は、訓読みで「なかわた」と読みます。
「中綿」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「中綿」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
中綿の意味
「中綿」には次の意味があります。
・衣服、ふとんなどの中に入れる綿。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「中綿」は、衣服や布団などに入れる保温効果の高い素材のことであり、多くはポリエステルなどの化学繊維で人工的に作った綿を指します。
高価な羽毛のかわりに用いられることも多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・マイケルの上着は中綿入りの、腰こしまでの長さの服に変化しました。
(出典:ダイアナ・W・ジョーンズ『ハウルの動く城シリーズ(全3巻) 1 魔法使いハウルと火の悪魔』)
・入ってドアのすぐ内側に、中綿のはみ出た待ち合い用の小さな長椅子が一つ。
(出典:垣根涼介『午前三時のルースター』)
・吉川は、中綿のたっぷり入ったパーカーを着て来たことが正しい選択だったと思った。
(出典:新津きよみ『女友達』)
・ソファーは布が裂け中綿がはみ出ている。
(出典:野村美月『文学少女シリーズ(全16巻) 2 “文学少女”と飢え渇く幽霊』)
・冷たい風が吹き抜けていて、ピンクの中綿入りのジャケットを着ていた真世の、額にうっすらとかいていた汗を瞬く間に乾かしてしまう。
(出典:乃南アサ『凍える牙』)
類語
・ダウン
意味:水鳥の羽毛の下に生える柔らかいむく毛。羽布団や枕、防寒衣料の詰め物として用いる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・キルティング
意味:表布と裏布の間に、綿または柔らかい羽毛や毛糸などを入れて縫い、模様を浮き上がらせたものをいう。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・ボア
意味:毛皮や羽毛などで作った細長い婦人用襟(えり)巻。また、コートなどの衿や裏、袖口などにつけたり、敷布などに用いる、毛皮やそれに似せた織物。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ウーリーナイロン
意味:ナイロン糸にちぢれを与え、羊毛のようなふくらみ、伸縮性、保温性、吸水性をもたせたもの。下着、くつ下、服地などに用いる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・クッション
意味:西洋式の座ぶとん、椅子(いす)用ふとん。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))