おもねる
「上司におもねる」などのように使う「おもねる」という言葉。
「おもねる」は、漢字では「阿る」と書きます。
「おもねる」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「おもねる」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
おもねるの意味
「おもねる」には次の意味があります。
・人の気に入るように振る舞う。へつらう。(出典:デジタル大辞泉)
「おもねる」をわかりやすく言えば、「媚びる」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どの顔も、主人であるヴィルゴにおもねるのに必死そうだった。
(出典:吉野匠『レイン2 招かれざる帰還』)
・私には、そういう人目におもねるところがあり、今でもその傾向は変っていない。
(出典:半村良『炎の陰画』)
・「あの」 彼女の左手から、おずおずとした、おもねるような声がした。
(出典:アン・マキャフリー『歌う船』)
・女は男の腕を取り、おもねるように相手の顔をのぞき込んで話しかけている。
(出典:阿刀田高『異形の地図』)
・けっして夫人におもねるつもりはなく、本心からなのだとよくわかってもらったのです。
(出典:クレランド/江藤潔訳『ファーニィ・ヒル』)
類語
・尾を振る(おをふる)
意味:有力者などに愛敬をふりまく。喜んで付き従う。しっぽを振る。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・擦り寄る(すりよる)
意味:利益を得るなどの目的で、親しくなろうとする。(出典:デジタル大辞泉)
・へいへい
意味:卑屈な態度で言いなりになるさま。ぺこぺこと相手にこびへつらうさま。(出典:デジタル大辞泉)
・品を作る(しなをつくる)
意味:上品そうな様子をする。体裁ぶる。上品ぶる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・胡麻を擦る(ごまをする)
意味:他人にへつらって自分の利益をはかる。(出典:精選版 日本国語大辞典)