満身創痍
「満身創痍で臨む」などのように使う「満身創痍」という言葉。
「満身創痍」は、「まんしんそうい」と読みます。
「満身創痍」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「満身創痍」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
満身創痍の意味
「満身創痍」には次の意味があります。
・全身傷だらけであること。転じて、徹底的にいためつけられること。(出典:デジタル大辞泉)
「満身」は全身のこと、「創」や「痍」には切り傷の意味があります。
病気で苦しんでいる表現にも使われる言葉です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・提灯を振り向けると、満身創痍の吉村がぼんやりと立ってやがったんだ。
(出典:浅田次郎『壬生義士伝 上』)
・満身創痍というからには、傷んでいるのは一ヵ所だけではありません。
(出典:喬林知『今日からマ王 第09巻 「地にはマのつく星が降る!」』)
・チッタは満身創痍のありさまで、目を閉じてぐったりと動かなくなっております。
(出典:酒見賢一『語り手の事情』)
・既に満身創痍の観ある日本帝国は、果して跳ねかえすだけの力があるだろうか。
(出典:海野十三『空襲葬送曲』)
・あたしも松澤さんもすり傷だらけの満身創痍、どこまでもどこまでも、真剣だったのだ。
(出典:竹宮ゆゆこ『わたしたちの田村くん 番外編 ひみつメランコリー』)
類語
・疲労困憊(ひろうこんぱい)
意味:ひどくつかれて苦しむこと。つかれはてること。(出典:デジタル大辞泉)
・半死半生(はんしはんしょう)
意味:死にかかっていること。もう少しで死にそうなようす。(出典:デジタル大辞泉)
・気息奄々(きそくえんえん)
意味:息が絶え絶えで、今にも死にそうなさま。また、物事が非常に苦しい状態にあるさま。 (出典:大辞林 第三版)
・ぼろぼろ
意味:心身が疲れ切ったり、また、ひどく老いさらばえたさま。 (出典:大辞林 第三版)