一本調子
「私は一本調子だ」などのように使う「一本調子」という言葉。
「一本調子」は、音読みで「いっぽんちょうし」と読みます。
「一本調子」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一本調子」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一本調子の意味
「一本調子」には次の意味があります。
・調子が同じで、変化に乏しいこと。また、そのさま。単調。(出典:デジタル大辞泉)
文章や会話、歌などにほとんど変化がなく変化を感じられないときに用いります。一本調子(いっぽんちょうし)のほかに(いっぽんぢょうし)とも読むことができます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかもこの過程は一本調子に変化なく行われたのではありません。
(出典:平林初之輔『華やかな罪過』)
・ソ連という国は一本調子では理解できない側面を往々にして見せる。
(出典:御田重宝『シベリア抑留』)
・私は一本調子ですが、彼は清濁合わせ飲むことだって出来るでしょう。
(出典:山田智彦『銀行 男たちの報酬』)
・アンナは彼の、細い、一本調子な声を、一語ものがさないで聞いていた。
(出典:トルストイ/中村白葉訳『アンナ・カレーニナ(上)』)
・何の変化もなく悔悟もない一本調子の生活ほど、気をいらだたせるものはない。
(出典:薄田泣菫『艸木虫魚』)
類語
・単調(たんちょう)
意味:調子が単一で変化がないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・モノトーン
意味:単調であること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・淡淡(たんたん)
意味:態度・動作などが、あっさりしてこだわりがないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・簡略(かんりゃく)
意味:手軽で簡単なこと。簡単、略式にすること。(出典: 精選版 日本国語大辞典 )
・単一(たんいつ)
意味:そのものだけで、他にまじりもののないこと。複雑でないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)