阿鼻地獄
「阿鼻地獄に落ちる」などのように使う「阿鼻地獄」という言葉。
「阿鼻地獄」は「あびじごく」と読みます。
「阿鼻地獄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「阿鼻地獄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
阿鼻地獄の意味
「阿鼻地獄」には次の意味があります。
・八大地獄の一つで、現世で五逆などの最悪の大罪を犯した者が落ちる、地獄の中で最も苦しみの激しい所。(出典:日本国語大辞典)
「阿鼻獄(あびごく)」「阿鼻大城(あびたいじょう)」「無間地獄(むけんじごく)」などとも言います。
最も深いところにある地獄であり、絶え間なく苦痛を受け続けるとされています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そのタブーを破った者は、未来永劫えいごう、阿鼻地獄でのたうつことになると信じられているのである。
(出典:山田正紀『宝石泥棒』)
・彼女たちの怒りが世の男に向けられたとき、部屋はまさに言葉の阿鼻地獄と化す。
(出典:万城目学『ホルモー六景』)
・それが阿鼻地獄というわけだ。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 17 終物語(下)』)
・あの糸を逃したら、阿良々木さんは本当に阿鼻地獄で永遠に焼かれ続けることになります。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 17 終物語(下)』)
・システムが変わって、阿鼻地獄は今は、罪人に孤独を味わわせるという地獄なのだろうか。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 17 終物語(下)』)
類語
・惨状(さんじょう)
意味:悲惨な状況。みじめな、あるいはむごたらしいありさま。(出典:日本国語大辞典)
・修羅場(しゅらば)
意味:血みどろの激しい戦いや争いの行われる場所。(出典:デジタル大辞泉)
・地獄(じごく)
意味:仏語。六道の一つ。現世で悪業(あくごう)を重ねた者が、死後その報いによって落ちて、責め苦を受けるという所、またはその世界に落ちた者、あるいはその生存のあり方をいう。(出典:日本国語大辞典)
・無惨(むざん)
意味:残酷な状態にあっていたましいこと。(出典:日本国語大辞典)
・非人道的(ひじんどうてき)
意味:人道的でないさま。(出典:日本国語大辞典)