公算
「失敗する公算が大きい」などのように使う「公算」という言葉。
「公算」は、音読みで「こうさん」と読みます。
「公算」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「公算」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
公算の意味
「公算」には次の意味があります。
・あることが起こるであろうことの確実性の度合。確率。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「公算」をわかりやすく言うと「あることが起こる確率」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・偶然とするとかなり公算の少ない場合の一致である。
(出典:寺田寅彦『言葉の不思議』)
・時と共に敵上陸の公算は益々増加していったからである。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (下)』)
・ぼくと一緒にりんごあめを食べに行けなくなる公算が高いことを。
(出典:米澤穂信『小市民シリーズ2 夏期限定トロピカルパフェ事件』)
・すなわち一つの公算的な因果の現われだともいわれるであろう。
(出典:寺田寅彦『柿の種』)
・近く敵の上陸する公算が大きく、一個小隊の兵力では壊滅は必至だった。
(出典:大岡昇平『幼年』)
類語
・蓋然性(がいぜんせい)
意味:ある事柄が起こる確実性や、ある事柄が真実として認められる確実性の度合い。確からしさ。これを数量化したものが確率。(出典:デジタル大辞泉)
・見込み(みこみ)
意味:将来の可能性。(出典:デジタル大辞泉)
・可能性(かのうせい)
意味:事柄や事件について、それが起こるか起こらないかが未確定である状態。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・プロバビリティー(probability)
意味:ある事が起こり得る確実性の度合。多分そうだろうという可能性の程度。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・確率(かくりつ)
意味:ある事象の起こる可能性の度合い。公算。蓋然率(出典:デジタル大辞泉)