生半可
「生半可な返事」などのように使う「生半可」という言葉。
「生半可」は「なまはんか」と読みます。
「生半可」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「生半可」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
生半可の意味
「生半可」には次の意味があります。
・十分でなく中途半端であること。いいかげんであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「生半可」は、江戸時代に使われていた「半可通(はんかつう=知ったかぶりをすること)」が語源となり、中途半端を意味する「生」が合わさり略されて出来た言葉と言われています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・生半可な返事を繰り返しているうちに、役場の連中たちは私を諦めて勝手に飲みはじめた。(出典:高橋克彦『星の塔』)
・刑事に対して生半可な説明は通じないと、警戒しているのだろうか。(出典:津村秀介『大阪経由17時10分の死者』)
・無知なくせに生半可な知識をいろいろ持ち出して異議を唱えたりすることは特にすべきではない。(出典:スタンダール/大久保和郎訳『パルムの僧院(上)』)
・我々が通り抜けてきた無数の穴から上にむけて水が一斉に吹きあげる音だった。それも生半可な量の水ではない。(出典:村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 2』)
・なんとかしてこの無表情な顔を笑わせてみたいと思うのだけど、どうも生半可な努力では不可能そうではある。(出典:奈須きのこ『月姫 黎明の月(アルクェイド・グッドエンド)』)
類語
・半可通(はんかつう)
意味:未熟なのにいかにも通人らしくすること。きいたふうをすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・一知半解(いっちはんかい)
意味:ちょっと知っているだけで十分にはわかっていないこと。なまかじりであること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・付焼刃(つけやきば)
意味:その場をしのぐために、知識や技術などを一時の間に合わせに習い覚えること。にわかじこみ。(出典:デジタル大辞泉)
・生齧り(なまかじり)
意味:物事を表面的に少しばかり知っただけで、十分に理解していないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・才太郎畑(さいたらばたけ)
意味:どっちつかずであること。中途半端なこと。(出典:デジタル大辞泉)