野点
「野点の準備をする」などのように使う「野点」という言葉。
「野点」は、訓読みで「のだて」と読みます。
「野点」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「野点」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
野点の意味
「野点」には次の意味があります。
・野外で、茶をたてること。また、野外で催す茶会。(出典:)
野点の始まりは千利休が松葉をかき集めて燻べ、茶を点てたことからだと言われています。
季節や場所によって工夫しながら楽しむものとされ、今でいうピクニックのような趣もあります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その横では野点をしていて、仕上げにお抹茶と和菓子もいただけます。
(出典:麻生佳花『尼は笑う』)
・丘には大日傘の下で裏千家家元の娘良子が野点をし、賑わう客の中を振袖の娘達がお運びをしていた。
(出典:酒井美意子『ある華族の昭和史』)
・「そのおかげで、東吾さんは美女に惚れられたんじゃありませんか」 たまたま近くで野点をしていた大地主の娘に急場を救われた。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 12 夜鴉(よがらす)おきん』)
・ああ、そういえば野点やら何やらで微妙に忘れかけてたが、それで呼び出されたんだっけか。
(出典:五十嵐雄策『乃木坂春香の秘密(全16巻) 乃木坂春香の秘密 3』)
・陛下が時折野点に使われていた天然の泉まで焼いて汚してしまったそうです。
(出典:石原慎太郎『遭難者』)
類語
・点茶(てんちゃ)
意味:抹茶をたてること。茶をたてること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・遊芸(ゆうげい)
意味:遊び・楽しみのためにする芸事。(出典:デジタル大辞泉)
・芸道(げいどう)
意味:芸能の道。技芸の道。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・御点前(おてまえ)
意味:茶の湯の作法。また、そのてなみ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・盆点(ぼんだて)
意味:茶道で、茶入が拝領物や名物である時に、それを盆に載せて扱う点前。(出典:精選版 日本国語大辞典)