奇譚
「怪奇譚」などのように使う「奇譚」という言葉。
「奇譚」は、音読みで「きたん」と読みます。
「奇譚」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「奇譚」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
奇譚の意味
「奇譚」には次の意味があります。
・珍しい話。不思議な物語。(出典:デジタル大辞泉)
「奇譚」には似た意味の「奇談」という言葉があります。
前者は「物語」、後者は「口頭伝承」というニュアンスの使い分けがあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その人が『ゴルフ奇譚集』を書いている。
(出典:山際淳司 『ダブルボギークラブへようこそ』)
・我ら一年生の余裕の象徴としての音楽室奇譚、聞く気はないかい?
(出典:米澤穂信 『古典部シリーズ4 遠まわりする雛』)
・ヨットに乗るのが初めてとはいえ、榎吉は、海にまつわる怪奇譚を子供の頃から幾編か好んで読んでいた。
(出典:鈴木光司 『仄暗い水の底から』)
・どうせ空想奇譚ならもっと、夢がある方がいい。
(出典:入間人間 『電波女と青春男 第7巻』)
・鬼神回生のような奇譚がいささかあるが、中国人が求めるものは不老長生であり、死後は未来永劫に祀られることである。
(出典:酒見賢一 『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』)
類語
・奇談(きだん)
意味:変わった、珍しい話。不思議な話。(出典:デジタル大辞泉)
・逸聞(いつぶん)
意味:世間にあまり知られていない、興味ある話。(出典:デジタル大辞泉)
・珍談(ちんだん)
意味:珍しい話。また、こっけいな話。(出典:デジタル大辞泉)
・異聞(いぶん)
意味:めずらしい話。かわった風聞。珍聞。奇聞。いもん。また、普通にいわれているのと異なった伝聞。別な情報。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・奇話(きわ)
意味:珍しくて変わった話。奇談。(出典:デジタル大辞泉)